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再生療法

再生療法とは?

歯周病が進行し歯を支える骨をひどく失ってしまった歯はそのままでは長期的に維持することが困難であることがわかっています。
しかし、現在では歯周組織再生療法によって失われた歯を支える組織、つまり、骨、セメント質、歯根膜を再生させる事により長期にわたり維持することが可能でることがわかっています。

再生療法には、歯が発生するときに作用するタンパク質を含むエムドゲインという薬剤を利用する方法、コラーゲンで出来た膜を応用する方法、血小板に含まれる治癒を促進するタンパク質を応用する方法などがあります。
どれも臨床研究によって効果が認められていますが、どれを使うかよりも、どの様に使うかが治療結果に大きく影響することも報告されています。これを使えばだれがやってもうまくいくという材料は存在しません。

歯周病を治療するために最も重要なことは、プラークコントロールであり再生療法の手術前、手術後のプラークコントロールの質が再生療法の治療結果に大きく影響します。再生療法はブラッシング、歯石除去などの歯周病の基本的な治療を十分行って、それでも治らない部位に対して行う起死回生となり得る治療法です。

再生療法

ポケットの深さは15㎜ありました。

再生療法

レントゲンでは根尖(根の先端)付近まで骨吸収が認められます。
 

再生療法

(手術中の写真)
レントゲンと一致して深い骨欠損が認められます、根の表面の汚れを取り除きました。
 

再生療法

血小板に含まれる成長因子を作用させた骨を移植しました。
 

再生療法

コラーゲンの膜で移植した骨を形が崩れないように被覆しました。
 

再生療法

(6年後)
ポケットは正常な深さ、歯茎も健康な状態を維持しています。
 

再生療法

レントゲンでも大きな改善があり、長期間維持されています。同じ歯とは思えない状態です。

エムドゲイン

エムドゲインの主成分はエナメルマトリックスタンパク質で、このタンパク質は歯周組織の再生を導く働きに大きく関係することがわかっています。
1980年代にスウェーデンのビオラ社で開発され、現在では世界30カ国以上で使用されています。
日本では1998年に厚生省が承認した薬剤です。

エムドゲイン

日本で認可がおりてから、17年が経過し、一部の歯科医師によって多くの症例が治療されています。
 

エムドゲイン

左上犬歯から第一大臼歯にかけて深いポケットと骨欠損があります。
 

エムドゲイン

(手術中の写真)
レントゲンと一致して深い骨欠損がありました。徹底的に根の表面をきれいにしました。
エムドゲインを根の表面に作用させました。
 

エムドゲイン

(1年後の手術中の状態)
骨欠損は改善し、正常な形になっています
 

エムドゲイン

ポケットは正常な深さ、歯茎も健康な状態を維持しています。
 

エムドゲイン

手術後5年のレントゲンでも改善が認められ長期的に維持されています。

インプラントの為の再生療法

インプラント治療を行うには、インプラントを埋め込む為に一定の骨の高さや量が必要になります。
また審美性を獲得するため、より清掃性が高く、メインテナンスをし易い歯を入れるためにもインプラントの周りに十分な骨が必要になります。
骨の量が足りずに、インプラント治療を受けられないと言われてしまった方でも、以下の骨再生処置を行うことによってインプラント治療が可能になります。
インプラント治療
長期間入歯を使っていたためひどく吸収した状態
 
インプラント治療

パノラマレントゲン写真では神経の上に十分な骨がなく、インプラントの埋入ができないことがわかる。
 

インプラント治療

(手術中の写真)
インプラントを入れるべき骨は吸収している。インプラントの代わりに支柱を立てた状態。
 

インプラント治療

骨を再生させるスペースを確保するために、膜を設置。
 

インプラント治療

(手術後のパノラマレントゲン)
支柱が見えるこの周囲に骨が再生し、インプラントが埋入可能となる。
 

インプラント治療

(10ヶ月後)
インプラントが埋入された。
 

インプラント治療

(インプラント埋入後のパノラマレントゲン)
奥のインプラントは殆どが再生された骨のなかに埋入されている。
 

インプラント治療

殆ど骨の無かった部位に埋入されたインプラントは10年以上機能し続けている。


また前歯部においては、歯とその周囲の骨を失ってしまった場合、歯茎の形は凹んでしまいそのままではインプラントが埋入できないか、たとえ埋入できたとしても、通常より長い歯となってしまい、自然な形にはなりません。
そのような場合でも、骨や軟組織を増大することによって審美性を獲得することができるようになります。
 

インプラント治療

交通外傷によって前歯と周囲の骨、歯茎が大きく失われている状態。
 

インプラント治療

インプラントを適切な位置に埋入すると写真のようにインプラントが露出してしまう。
 

インプラント治療

インプラントが完全に再生した骨に覆われた状態。
 

インプラント治療

(治療後)
自然な外観が得られている。

GBR(骨誘導再生)法

インプラントを埋め込む顎の骨(歯槽骨)の高さや幅が足りない場合に、また歯茎の形が大きく凹んでしまい、審美性が損なわれたり、自然な形の歯を入れることが出来なくなった時に行う治療方法です。
患者さん自身の骨、または骨の代替材料(人工の骨補填剤)を移植し、コラーゲンの膜で覆い失われた歯槽骨を三次元的に再建します。

GBR(骨誘導再生)法

 

サイナスリフト

上顎の奥歯にインプラントを埋入する際、通常上顎洞があるために、インプラントを埋入するには骨の高さが不十分です。このような場合でも上顎洞の粘膜を拳上することによって、十分な長さのインプラントを埋入できるようになります。
上顎洞側面より骨に窓開けを行い、上顎洞粘膜を静かに押し上げて骨を移植します。
既存の骨の高さが3~5㎜以上あれば、インプラントを同時に埋入できます。
また1㎜以下の場合でも適切に処置をすることによって、十分な長さのインプラントを埋入できるようになりますこの場合、サイナスリフトを行った後、半年から1年くらい待ってインプラントを埋入します。
インプラントを埋入後は3~6ヶ月待ってアバットメントを連結しインプラントの連結を行い、仮歯が入ります。
時間はかかりますが、着実に骨をつくることができる方法です。
当院では過去300症例をこえる経験があり、関西、東海、関東、東北からの患者さんも紹介を受け処置しております。
ソケットリフトに比べ、骨移植直視下で確実に多くの挙上を行う事ができ、半年から1年でインプラントが埋入可能になります。
 

サイナスリフト

(術前のCTパノラマ画像)
上顎洞が大きくインプラントが埋入できない。
前歯の部分の骨も少なく、傾斜埋入しても有効な位置にインプラントを埋入できない。
 

サイナスリフト

(CTによる3-D画像)
前歯の部分も骨が薄い。
 

サイナスリフト

(治療後)
上下ともインプラントで支えられた固定性の義歯が入り、審美性と機能が改善されている。
 

サイナスリフト

(治療後7年のパノラマ)
インプラントの殆どはサイナスリフトによって増生された骨によって支えられている。